鹿王院

1380年 足利義満創建
 

臨済宗天龍寺派
 

本尊 釈迦如来

 

 義満24歳のとき、延命長寿を願い建立。
 京都十刹の第5位。宝幢禅寺の塔頭・開山堂が前身。応仁の乱でこの建物のみ焼け残った。
 義満筆「覚雄山」の扁額のかかった立派な山門をくぐると、石畳がすーっと伸び、その両脇には椿の植わった苔の美しい参道が続き、少し別世界に迷い込んだような清々しさが広がる。
 私が訪れたのは椿が終わりかけの時期だったのだが、盛りの折には苔と見事なコントラストをみせることだろう。
 そしてこのアプローチを抜けると、客殿に到る。客殿正面にはこれまた義満筆「鹿王院」の扁額がかけられており、こちらに座してお庭を眺めることができる。しばしぼ~っとする。
 嵐山を借景としたお庭で、美しい舎利殿が目を引く。
 客殿から渡廊で本殿へ移動。中には、本尊の釈迦如来や十大弟子の像が安置されている。そして、舎利殿へ移動。この中には、源実朝が宋から招来した仏牙舎利が納められている。
 どうやら知る人ぞ知るお寺のようで、参拝客はほとんどおらずほぼ貸しきり状態だった。ひとりでぼ~っとしたい時なんかにはオススメ。かなり穴場かもしれない。